マヌカハニーとは
マヌカハニーは、ニュージーランドおよびオーストラリアの特定地域で自生するマヌカ(Leptospermum scoparium)という植物の花から採取される蜂蜜のことを指します。その独特な香りと風味は、世界中で愛されています。なお、このマヌカという名前は、ニュージーランド原住民のマオリ語でこの植物を指す言葉から来ています。
マヌカハニーの最大の特徴は、他の蜂蜜とは異なり、抗菌・抗炎症効果を持つメチルグリオキサール(MGO)という成分を高濃度に含んでいる点です。これにより、マヌカハニーは健康食品としてだけでなく、ヨーロッパやニュージーランドでは創傷被覆材として医療用途にも使われています。
マヌカハニーの選び方
UMF, MGOを確認しよう
マヌカハニーには、UMF(Unique Manuka Factor)とMGO(Methylglyoxal)という2つの異なる数値あります。これらの数値はマヌカハニーの品質や効果を示すために使用されてます。一般的にこれらの数値が高いほど、抗菌活性や健康効果は高くなりますが、それと比例して苦みのような独特の風味が強くなり、価格も高くなります。
- UMF(Unique Manuka Factor)
UMFは、マヌカハニーの品質と有効性を評価するために開発された指標で、マヌカハニーが持つ抗菌活性や他の健康効果に関与する成分の含有量を示すものです。UMFは通常5以上から25以上までの範囲で表され、数値が高いほどそのマヌカハニーの品質と効果が高いとされています。 - MGO(Methylglyoxal)
MGOは、マヌカハニーに含まれる特定の成分であるメチルグリオキサールの量を示す指標です。メチルグリオキサールは、マヌカハニーの抗菌活性の主要な要因とされています。MGOの数値は通常、mg/kg(ミリグラム/キログラム)単位で表され、数値が高いほどマヌカハニーの抗菌活性が強いとされています。
マヌカハニーを初めて購入する方にはUMF10+~15+、MGO400+程度の商品を少量購入することをお勧めします。普通のはちみつと比較して独特の風味がありますが、不快に感じるほどではないでしょう。食べてみて風味が苦手だなと感じる場合は、グレードを少し下げるとよいでしょう。
偽物のマヌカハニーに注意!
マヌカハニーはその高価さから「Liquid Gold」とも称され、詐欺的な偽物も市場に出回るほどです。偽物を避けるため、信頼できる製造元から購入すること、UMF(Unique Manuka Factor)やMGOレベルが明記されていること、ニュージーランド産もしくはオーストラリア産であることを確認することが推奨されています。
マヌカハニーはその特異な効能と風味から世界中で人気を博していますが、収穫が難しく希少価値も高いため、購入する際はその品質と価格をしっかりと比較することが重要です。ちなみに私はマヌカヘルスのマヌカハニーを愛用しています。
おすすめの食べ方
- 単体で食べる
マヌカハニーはそのままスプーンですくって食べることができます。この方法で風味や独特の甘さを楽しむことができます。 - トーストやヨーグルトにかける
マヌカハニーをトーストやヨーグルトにかけて食べることで、甘みと風味を加えることができます。 - 紅茶やハーブティーに加える
マヌカハニーは温かいお茶やハーブティーに加えて溶かすことができます。これによって風味を楽しみながら、のどの不快感や風邪の症状を和らげる効果も期待できます。 - スムージーに混ぜる
フルーツや野菜のスムージーにマヌカハニーを加えることで、自然な甘さと風味を与えることができます。 - 料理に使用する
マヌカハニーは料理にも使えます。サラダドレッシングやマリネ、グレーズとして使用することで、独特の風味を料理に加えることができます。 - スナックと一緒に
チーズやナッツと組み合わせて食べることで、甘さと風味の対比を楽しむことができます。
加熱しても大丈夫?
マヌカハニーの抗菌成分であるメチルグリオキサール(MGO)は熱に強く、90℃までであれば10分間加熱してもほとんど失われることはありません1。
長時間の加熱調理はともかく、紅茶やハーブティーなどの温かい飲み物に入れる分には問題がないと言えるでしょう。
木製のスプーンを使ったほうがいい?
結論から言うと金属のスプーンで問題ありません。
はちみつが金属のスプーンを酸化させるという情報がネット上にありますが、普通の食器は耐酸性のステンレスで作られていますので、ほんの数秒間の接触で反応が起きるものではありません。仮に一瞬で酸化反応が起きるというのであれば、リン酸カルシウムでできている歯は溶けてなくなるでしょう・・・。
もちろん木製のスプーンを使っても問題ありませんので、ナチュラルな雰囲気を楽しみたい方は木のスプーンを使うと良いでしょう。
1歳未満の子供には厳禁
1歳未満の乳幼児にはちみつ(マヌカハニーを含む)を与えることは推奨されていません。その主な理由は、蜂蜜に含まれる可能性のあるクロストリジウム・ボツリヌス菌による乳児ボツリヌス症のリスクがあるからです。
クロストリジウム・ボツリヌス菌は土壌や塵に自然に存在し、この菌の胞子は時折蜂蜜に混入することがあります。健康な成人や年長の子供たちは、これらの胞子を摂取しても通常は問題ありません。というのも、彼らの発達した消化器系は胞子の発芽を抑制し、毒素の生成を防ぐからです。
しかし、1歳未満の乳幼児の場合、まだ完全には発達していない腸内フローラは、これらの胞子が発芽し、ボツリヌス毒素を生成するのを防ぐ能力が低いとされています。このボツリヌス毒素が原因で乳児ボツリヌス病という潜在的に重篤な病状を引き起こすことがあります。そのため、乳幼児に対する蜂蜜の摂取は避けるべきとされています。
まとめ
感染症や虫歯、歯周病予防に効果があるとされるマヌカハニーですが、どの商品を購入したらよいか分からない方も多いかと思います。本記事ではUMFとMGOの2種類の指標を紹介しました。まずはUMF10+~15+、MGO400+程度の商品を購入することをおすすめします。くれぐれも偽物には注意しましょう。
私はスプーンですくってそのまま食べていますが、ほかの食べ物に加えたり、料理に使用することもできます。多少の加熱は問題ありませんので、ぜひ自分に合った食べ方を見つけてくださいね。
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